読書感想文──相対性理論の世界──

これは何

昨日に引き続いての読書感想文です。一週間ほど前に所用で図書館に行ったのですが、そのときふと思い立って借りてきたものが今日ちょうど読み終わったので、今日は他に特に書くこともないのでとりあえず感想文を書くかという気になって書きました。

 

相対性理論の世界とは

相対性理論の世界─初めて学ぶ人のために(ブルーバックス)です。ブルーバックスと言えば今年の春に宇宙に「終わり」はあるのか 最新宇宙論が描く、誕生から「10の100乗年」後まで (ブルーバックス)を友人のツイートで知り読んで面白かったので、今回も何か面白そうなものを選ぼうと適当に選びました。

 

自分語り

このパートではなぜこの本を選んだかという聞かれてもいないことについてベラベラ語るのですが、理由は2,3あります。

一つには前述の宇宙に関するブルーバックス相対性理論を使ったものが書かれており、それに関するお気持ち知識に興味があったからです。ちなみにそこで使われていたものは、事象の地平線などが印象的でした。

二つ目に、まあこれも前述の本と関連があるのですが、ブルーバックスが自分にとって読みやすいということを知っていたからです。自分にとってちょうどいい理路整然さがあるため、最初から最後まであまり突っかかることなく心地よく読むことができます。

三つ目に、昨日読み切った幻想復古の主人公宇佐見蓮子のssには、相対性理論を始めとする統一場理論などの話を、少しはまともに知りたいと思ったからです。正確に言えば、東方にハマっていた昔の自分がそういった分野のことをより具体的に知りたかったのですが、兎も角自分にとって知ったかで終わっている分野であったため、こういった本で人並み以上の知ったか知識を身につけようと思った次第であります。

長い3行で

自分にとって読みやすいブルーバックス宇佐見蓮子っぽいから。

空行

ということで本題の感想に移りたいのですが、長くなったので2パートに分けたいと思います。

 

感想(内容そのものについて)

レビュー等の通り、この本は相対性理論に関する前提知識を一切必要としません。ただ一方で、中学や高校レベルの物理に関する基礎知識はあるとより読みやすいかとは思いました。が、あくまで個人的な感想ですので、とりあえず興味があれば読んでみるというのがよいのではないでしょうか、こういった分野の本の中ではだいぶ読みやすい部類の本であると思うので。

内容としては光の速度がなぜ測りずらいかから始まり、測った方法、エーテルの仮説と続き、そのエーテルをめぐって様々な矛盾が飛び交います。そして3章でアインシュタインの(特殊)相対性理論が言っている内容、4章の相対性理論の観測、そして5章では特殊相対性理論を加速系に拡張させた一般相対性理論について紹介し、6,7章でその相対性理論を道具として使うことで何が行われようとしているかが語られています。

正直、この本自体が1966年に発刊されたものですので6,7章に関しては特に少し古い内容のことが書かれているように思いましたが、それでも相対性理論の言わんとしている内容を知るには十分な本であると思います。

具体的な本の内容自体は実際に読んでいただきたいのですが、とにかく特殊相対性理論は「相対速度が大きければi)物は縮んで見えii)質量は増えiii)実はその相対速度も互いの速度の和よりも小さくなりiv)お互いの時計は遅れて見える。また相対速度とか関係なくv)光速はどんな対象に対しても一定でありvi)E=mc²という美しい式が成り立つ」ということを言っているそうです。わかりましたか?自分あまり納得がいきませんが、現にこれらは様々なアプローチで示されているので信じる他ないとしか言いようがありません。

そして一般相対性理論は「i)重力も加速度も等価でありii)光は重力で曲がりiii)重力は時間を遅らせる」ということを言っているのです。まあ上記の2つの「」内はいつどこからまさかりが飛んできてもおかしくないのですが、とにかく何が言いたいかというと、現実は一般的な人間の感覚とは違い、逆に一般的な感覚は現実とは異なるということです。それゆえ理解しがたいのも仕方ないですし、現に自分も全くと言っていいほどよくわかっていません。

 

感想(思ったことについて)

まず光速の測定のあたりで面白いと思いました。教科書などで歯車による光速の測定法は載っていますが、それ以前にも以降にも様々な方法で光速を求めようとしているのを知れてなかなかに面白かったです。こうした人類の試行錯誤には様々なエッセンスが詰まっているような気がしてわくわくしてしまいますね。

しかしそうした試行錯誤が常に正しいとは言えないということもこの本で明らかにしています。つまりエーテルなる存在のことです。今の我々からすると、エーテルなんてなくとも光を始めとする電磁波が伝わるのは当たり前だと思うかもしれません。しかしそれは我々が知らず知らずのうちに巨人の上にいたということを表しており、無知をさらけ出しているようにも思えてしまいます。

そして何より自分がこの本を読んで価値があると思ったのは、「宇宙ロケットによる若返り」を(在りうるかもと残してはいるものの)否定されていることです。自分は両親が下手に理系だったもので、こういったものに関して綿密な知識が無いにもかかわらず、そういった中途半端な知識を授かり過ごしてきました。そういった知識の中で特に強い違和感を持っていたのがこの「宇宙ロケットによる若返り」です。内容を簡単に説明すると、光速に近ずくと時間は遅くなるので、光速に近い速度で地球から飛んで地球へ戻ってくると、ロケットに乗った人の1日が地球の50年になるといった話です。自分はこの話を聞いたとき、そのロケットの速度というものがどこを基準に考えられていて、相対速度という点ではロケットも地球も同じなはずなのに、どうしてこのような結果になるのかということが理解できませんでした。そういった悩みを解決できて、自分は頭のもやもやが一つ減って満足しました。

他にも、ニュートンが実際の運動を観測して帰納的に導き出した公式が(もちろんかなり制度の良い)近似値であったり、エーテルほど大きく取り上げられたにも関わらずいまだに存在が認められないものがあるため、宇佐見蓮子特有の超弦理論も実証されないのでは、、、などと思ったことは色々ありますが、想像の3倍は長くなってしまったので、省略したいと思います。

 

起承転結の結

とまあ長々と感想を連ねましたが、実際問題相対性理論に関する具体的な問題を解けと言われても自分は何も手が出せないでしょう。確かにこの本はそういった学術向けの本ではないので仕方が無いですが、少なくとも理学系のプロに対し「相対性理論完全に理解した」などとは言わないようビクビクして生きていきたいと思います。

純粋に読み物としても面白いため、少しでも興味があれば是非一度読んでみてはどうでしょうか。